ヒト・コト・ミライが交差する
リアルプレイス │ エイチ

ト・ト・ミライが交差する
リアルプレイス │ エイチ

produced by amana

CASE

子どもの「なりたい」を
ライカとサヱグサの異色コラボが実現

創業150周年を迎えるキッズファッションブランド「SAYEGUSA」(以下、サヱグサ)と「Leica」(以下、ライカ)のコラボレーションプロジェクト「WANNABE A PHOTOGRAPHER」が2018年3月15日から4月8日まで開催されました。「子どもたちの感性の翼を広げよう」というコンセプトを掲げるベビー&キッズファッションブランド・サヱグサと有名カメラメーカー・ライカの異色の組み合わせ。顧客の相互流入、銀座の街の回遊性を実現したのは「アートのちから」でした。


潜在顧客としての若いファミリー層

さまざまな流行やカルチャーを発信してきた街・銀座。日本のキッズファッション市場の草分け的存在であるサヱグサが、この街に店舗を構えたのはいまから150年も前のことです。時代の流れ・ファッションのあり方を敏感に捉えながら、長きにわたって子どもたちのスタイルを提案し続けてきました。特に昨今は、多様化するファッションシーンのなかで「変わらないスタイル」と「先進的なスタイル」を独自の感覚で融合させつつ、豊かでスタイリッシュな世界観をつくりあげています。キッズラインに力を入れるアパレルメーカーが少ないなか、サヱグサは確かな技術、丁寧な仕事に裏打ちされた、高い品質の子ども服を世に送り出しています。

ハレの日の洋服といえばサヱグサ。そんなイメージが一般的かもしれませんが、80年代以降のサヱグサは、それまでとは異なるブランディング戦略を開始します。特に2000年代からはカジュアルラインやセレクトも手がけるようになり、新しい時代の空気を取り込む革新的な方針を打ち出していきました。

古くからのファン層を大切にしつつ、まだ見ぬ潜在顧客と出会いたい。サヱグサを知るバブル以前の世代よりもさらに若いファミリー層への訴求力をいかに高めていくか。その課題を解決していく動きが、近年の事業展開だったと言えるでしょう。そして今回、『MilK JAPON』を介して実現したライカとのコラボレーションもまた、新たな見込み客となる若いファミリー層との出会いの場となりました。

古今東西の有名フォトグラファーたちに愛されてきたライカ。数多くの歴史的な作品がこのカメラを通して生み出され、いまなお世界中の写真文化に大きな影響を与えています。ライカは言わずと知れたドイツのカメラブランド。1849年の創業から培われてきた光学の知見と精密技術によって、常に最高級品質のカメラを世に送り出してきました。サヱグサに程近い場所に位置するライカ銀座店は、ライカ史上初の直営店であり、ライカの世界進出の先駆けになった歴史的な店舗でもあります。

ライカもまたサヱグサと同じように、メイン顧客は50代以上の中高年層。しかし、若い世代にもプロダクトの良さを知ってほしいという思いがありました。今回のコラボレーション事業の役割はふたつ。ひとつ目は「若いファミリーが実店舗に訪れるためのインセンティブとなること。もうひとつは、共通の愛好者層を持つサヱグサとライカの顧客を相互流入させ、潜在顧客との新たな出会いの機会となることでした。

写真展とワークショップで銀座をめぐる

MilK JAPONが提案したのは、写真家・若木信吾さんの写真展と親子向けのワークショップでした。若い世代からも人気が高く、またライカのヘビーユーザーでもある若木さん。彼をハブにしてサヱグサとライカの世界観がつながります。コラボレーションプロジェクトのタイトルは「WANNABE A PHOTOGRAPHER」。サヱグサのメインストアで開催された若木さんの写真展では、最新コレクションを着た子どもたちの写真が並びました。

その手にはライカのインスタントカメラ「ライカ ゾフォート」。ファインダーを覗く子どもたちの真剣な表情、フィルムに画が浮かび上がるのを待つ姿。写真を楽しむ、みずみずしい感性の溢れる瞬間が捉えられています。

さらにライカGINZA SIX店では、若木さんの撮り下ろし写真が大型デジタルサイネージに映し出されました。

写真展に引き続き、若木さんによるスペシャルなワークショップが東京と大阪の2会場で開催。参加した子どもたちは「ライカ ゾフォート」を片手に銀座の街へ出てシューティング。一方、パパママは「ライカCL」で、スナップショットを楽しむわが子を撮影します。

プロのカメラマンやクリエイターの実技指導を受けながら、こちらもレベルアップに余念がありません。色や形、洋服、時計など思いおもいのテーマを決めてたくさんの写真を撮りました。撮った写真がその場で現像されるのはポラロイドのいいところ。撮影の後はその日撮った写真を組み合わせて、親子でオリジナルアルバムを作りました。

表紙は子どもたちのセルフィー、裏表紙にはパパママの顔を載せて完成。さいごはみんなでオリジナル写真集のお披露目会をしました。

銀座に根付いたふたつのブランド、サヱグサとライカ。写真展とワークショプによって銀座の回遊性を高めることで、顧客の相互流入と同時に若いファミリー層とブランドの新たな出会いが生まれました。アートフォトという「+α」が、服を買う・カメラを買うこと以上にブランドとの関係性を築くきっかけとなり、より豊かな消費のかたちとブランドの価値を演出するのです。

Text by Mitsuhiro Wakayama

2018/11/21

  • facebook
  • twitter

一覧はこちら

LATEST EVENTS