ヒト・コト・ミライが交差する
リアルプレイス │ エイチ

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produced by amana

EVENT

AI時代を生き抜く
アート的思考


出演者:山口周×遠山正道


2017年11月24日(金) 19:00〜20:30

世界のビジネスエリートたちは「美意識」を鍛えている——。なぜでしょうか。一見すると直接関係がないように見えるビジネスと美意識ですが、そこには意外な関係性がありました。定石通りのビジネス理論をくつがえし、事業やプロジェクトの展開をよりよい方向に導く「美意識」とは一体なにか。

幅広い経験と教養からビジネスにおけるアート(美)の重要性を指摘するコンサルタント・山口周さんと、ビジネスとアートを実践的に結びつける株式会社スマイルズ・遠山正道さんによるトークイベントを開催。「美意識」を軸にしたビジネスのあり方について語っていただきます。


「美意識」とは、リーダーシップである

—『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』がベストセラーになりましたね。これまでにどういう反響がありましたか?

山口 周(以下、山口):反響はいろいろな方面からいただきましたね。特に「表現」や「クリエイティブ」「デザイン」というものが会社の競争力につながると感じてらした方々からの反響が多かったと思います。反響の正体は「共感」ではないかと思います。「自分がもやもや思っていたことをクリアなかたちで言語化してくれた」というある種の嬉しさみたいなものが読んでくれた方にはあったのでしょう。

—本の中で「美意識」について書かれていますが、実際それがビジネスにどう結びつくのか、確信が持てず困っているビジネスパーソンはたくさんいるんじゃないでしょうか。

山口:ビジネスと美意識は全く別の次元の話と思われがちですが、そうではありません。実は「ひとつ」なんですよ。仕事と自分の主体性が離れている状態ってものすごくストレスですよね?

であれば、努力してそれらを一致させる必要がある。それを僕はリーダーシップ、「自分自身が自分のリーダーになること」と言っています。そのことをこの本では「美意識」と言い換えているだけなんです。つまり、自分が美しいと思うものと仕事の距離を縮めていくということですね。

—それは具体的にどういうことなんでしょうか?

山口:大事なのは「自分がいいと思ったものを選ぶ」ということです。それは事業にもつながってくることです。

展開する事業の候補が3つあったとして、それを選ぶのに「ネットプレゼントバリューはいくらなんだ」「競合分析はやったのか」という基準に照らすよりも「このなかで自分はどの事業をやりたいのか」と問うほうがいい。モチベーションに格段の差が出ます。美意識が貧しいと、自分にとって美しいものが選べない。ということは、パッケージのデザインも選べない、事業も選べない。要するに主体的な判断ができないということにつながるわけです。

—日本は美術館の入場者数こそ世界2位と言われていますが、その動機がほとんどが「すでに評価の定まった名品を見にいく」というもので、「答え合わせ」なんです。しかし、欧米では、現代アートのような「見たことのないもの」を見たがる人の方が多い。

山口:はい、そう思いますね。これは教育の影響が大きいと思うんですが、日本人は好きなものを好きってなかなか言えない。空気を読んで、多くの人が正しいと思う答えを選ぶように教育されています。あるいは、子どもたちは先生が隠し持っている「正しい」答えを当てようと努力する。そこに自分の感性を発揮するチャンスはないわけですね。実は、マーケティングって正解がないんですよ。もちろんセオリーや定石というものはあるんですが、根本的な部分は「これを世に出したい」という事業者の主体的な判断なんですね。

—では、いまの日本のビジネスパーソンに必要な素養は何でしょうか?

山口:自分の内側にあるものの声に耳をかたむける態度、自分が好きなものを堂々と好きだと言う勇気だと思いますね。それは、リーダーシップやリーダー育成という部分にもつながってきます。リーダー不在の原因は、主体的な判断ができる人が少ないことでしょう。個々人の美意識やアートの受容をめぐる問題は、ビジネスに直結する問題なんですよ。好きっていう感覚が鈍麻してることは、ビジネス感覚の鈍りにもつながります。

—アートに対する「好き」という主体的な判断が、ビジネスでも活きてくるということですね。そういうマインドでビジネスを実践されている方って、実際いらっしゃるのでしょうか?

山口:株式会社スマイルズの遠山正道さんが非常におもしろい活動をされていますね。以前、お話をする機会があり、とても共感しました。彼は世の中の仕事の多くが「システムのためのシステム」になっていると指摘しています。つまり、やらされている/せざるをえない仕事がほとんどだとおっしゃるんですね。遠山さんは、そうではなく自分の着想からはじめて、自分自身で判断し、誰かの「共感」を得ることをビジネスのポリシーにしているように思います。彼のなかではアートとビジネスは直結しているんです。美意識が主体的な判断の根拠になり、自身のビジネスをより豊かで質の高いものにしているんですね。

—ビジネスとアートを融合させる理論をお持ちの山口さんと、アートとビジネスを実践的に結びつけていく遠山さんのトーク。お互いの異なるパースペクティブが交差することで、アートとビジネスのより豊かな可能性が見えてきそうです。

 

アート(美意識)が導くビジネスソリューションは、いま社会に求められています。しかし実際、どうやったら「美意識」は鍛えられるのでしょうか。山口さんの理論と遠山さんの実践にその答えがあるかもしれません。詳しい内容はトークイベントで。奮ってご参加ください。

*本イベントは定員に達したため受付を終了しました。

タイトル AI時代を生き抜く アート的思考
日程 2017年11月24日(金) 19:00〜20:30
会場 amana square
料金 2,500円
定員 72名
申込締切 2017年11月23日(木)

登壇者紹介

コーン・フェリー・ヘイグループ株式会社
シニア・クライアント・パートナー/文筆家 山口周

電通、ボストン・コンサルティング・グループ、ATカーニーを経て、コーン・フェリー・ヘイグループ入社。消費財、メディア、流通、情報通信等の業界に対し、事業戦略策定、マーケティング戦略策定等のコンサルティング経験を豊富に有する。

株式会社スマイルズ
代表取締役社長 遠山正道

1962年東京都生まれ。2000年に株式会社スマイルズを設立。現在、「Soup Stock Tokyo」のほか、ネクタイ専門店「giraffe」、セレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」を展開。「生活価値の拡充」を企業理念に掲げ、現代の新しい生活の在り方を提案している。

イラスト:Damien Poulain
写真:Isamu Ito

2017/11/1

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