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produced by amana

EVENT

生命は宇宙のどこで誕生した?
アストロバイオロジーが解き明かす宇宙のナゾ


出演者:藤島皓介


2018年3月7日(水) 17:00〜18:30

人工衛星、ロケット開発、エンターテイメントなど、近年では宇宙を舞台にしたビジネスが盛んに行われるようになりました。そんななかNASAとESA(欧州宇宙機関)はそれぞれ火星に探査機を投入し、生命の痕跡があるか探査を行うと発表。

宇宙に生命体は存在するのか、生命とは何か、人類はどうやって誕生したのか、なぜ人類は宇宙を目指すのかーー。こうした人間が抱えるもっとも根源的な問いを、「アストロバイオロジー(宇宙生物学)」という学問を解き明かすことで、ひとつの糸口が見えるとも言われています。

これは宇宙における生命の在り方を探るもので、若き日本人研究者、藤島皓介さんがその難解な課題に挑んでいます。トークイベントでは、藤島さんを迎えて壮大で未知なる宇宙と生命の魅力に迫ります。


-アストロバイオロジーは宇宙のおける生命の在り方とありますが、具体的にどういったものでしょうか。

わかりやすくいうと生命の「起源・分布・未来」の3つについて探る学問です。「生命はどこでどのように誕生したのか」、「生命は地球以外にもいるのか」、「生命がこれからどう発展していくのか」、といったことを仮説を立てたり、実際の探査を通じて解き明かしていくのがアストロバイオロジーです。

 

-地球上にいる生命の起源は、どこまでさかのぼれるんでしょうか?

地球上の生物は「共通祖先」という、特定の個体あるいは群集だったということが予想されています。

-この共通祖先が、地球上で最初に生まれた生物ということなんでしょうか?

それ以前の記録が残っていないので、正直わかりません(笑)。ただ共通祖先の時点でDNAを持っていて数百程度の遺伝子が存在しているわけですから、かなり発展した生命であるという見方もできます。おそらく共通祖先は最初に生まれた生命ではなく、それ以前から存在していた生命のあり方の選択肢の一つだったのだと思います。生命が誕生したのは38億年前から42億年前と言われていますが、その間、地球レベルでさまざまな環境変化が起こった結果、共通祖先だけが生き残ったと考えています。

 

-残った共通祖先が進化を続けた先に、現在の私たちがいるということですね。地球規模で見たときに共通祖先が「生命の起源」につながっているとも言えると思うのですが、藤島さんの研究は宇宙規模で生命のルーツに迫ろうということなんですよね?

そうなんです。「生命とは何か」という根源的な問いに答えるには、地球以外の生命の可能性についても考える必要があります。少し矛盾して聞こえるかもしれませんが、じつは「生命」の定義はまだ正確に決まっていないんです。なぜなら、地球上の生命のことしか、私たちはまだ知らないからです。

もし地球外に「生命」と言える何かが発見されて、それが地球生命と全く違う構造で生きていたとしたら、その時点で「生命」の定義は更新されます。要するに、「第二の生命体」を探し出して、地球生命と比較することによってはじめて「生命とはなんぞや」という問いに答えられるということです。

-地球外に生命っているのでしょうか

「宇宙人っているの?」ってよく聞かれます(笑)。知的生命がよそにいるかどうかはまだわかりませんが、地球生命の機能を担う重要な物質のひとつであるアミノ酸は、宇宙空間でもつくられています。地球外生命もこのアミノ酸を繋げてタンパク質を作って様々な機能を充実させながら生きている可能性は十分ありえます。

 

-アミノ酸について調べると、地球外生命のこともわかると?

炭素質隕石なんかはアミノ酸をはじめとする有機物の宝庫です。その種類や分布は隕石ができた場所によって異なりますが、仮に地球生命とは全く違うバリエーションのアミノ酸を使ったタンパク質で地球外生命のシステムが成り立っている可能性がありえますよね。

今行なっている研究のひとつに、無限ともいえるアミノ酸の配列に挑むというものがあります。人工的にさまざまな組み合わせを試して、何らかの機能を果たす組み合わせがあるかを調べるというものです。初期の地球の異なる環境ごとにできやすい配列の種類は違っていたはずです。

単純だけれど生命システムに役に立つシンプルなタンパク質が見つかれば、アストロバイオロジーの分野でも役立ちますが、同時にいま地球で生きる人類にも役立てることもできます。その一つが創薬の分野で、たとえばがん細胞を抑制させる抗体への応用など、さまざまな分野へ展開できる可能性もあります。

アストロバイオロジーというと、自分には縁遠い話だと思うかもしれませんが、そこに関わる知識や技術は実にさまざまなことに応用できると思います。

 

生命の起源を宇宙にまで求める壮大な研究は、私たちの好奇心を大いに刺激します。最先端のテクノロジーが可能にする生命の起源研究と宇宙における生命探査から、火星移住の可能性やアストロバイオロジーが現代の生活に与えるインパクトまで、当日はさまざまなテーマについて語っていただきます。奮ってご参加ください。

タイトル 生命は宇宙のどこで誕生した? アストロバイオロジーが解き明かす宇宙のナゾ
日程 2018年3月7日(水) 17:00〜18:30
会場 amana square
料金 2,500円
定員 72名
申込締切 2018年3月7日(水)

登壇者紹介

研究者 藤島皓介

東京工業大学地球生命研究所 研究員/慶應義塾大学政策・メディア研究科特任講師を兼任。専門は宇宙生物学、合成生物学。生命の起源、地球外生命探査、火星移住など、研究テーマは多岐にわたる。

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